写真は2年前、被災地の支援に「浜松やらまいか隊」として訪れた石巻の雄勝地区の海辺の集落。
民家があったはずの場所にはかつてのそこに住む人たちの住宅が砕けた残骸と流された車の数々。
石巻市街は壊滅、そして女川集落を迂回して訪れた海に面した雄勝地区の状況をみて、我々やらまいか隊の隊員は言葉を失った。
海から何キロも内陸に向かった山間の集落まで津波が押し寄せ瓦礫に埋まっていたのである。
学校は崩れ、大きな建物の屋根にバスが乗っかり、平地にはぎっしりと瓦礫に覆われ、海には民家の屋根が浮かんでいる。
普通ではありえない光景の連続である。
昨年の5月の立浜の祭りのお手伝いに行ったときには、瓦礫はひと通り片付いて、震災直後の荒涼とした空き地には緑も広がり、あの震災の爪あとが薄らいでいるように感じられた。沈下した岸壁もやっと補修され、地元の産業であるホタテの養殖も収穫できるようになっていた。立浜地区伝統の祭りもまわりの協力を得て再興できるようになった。
人の力、人々の力とはすごいものだとつくづく感じた。あの津波で地域のほとんどの住宅や生活の糧の海や港が大きな打撃をうけた漁村の人々が1年と2ヶ月で祭りをもう一度始められるまで復興したのだ。これは1人では決して出来ない、そこに集まるみんながいたからなんだなと1人ではない強さに感銘した。
しかし、家族を突然失ってしまった人や、今まで住み続けた場所を離れなければならなくなった人たちの悲しみや苦しさは、2年経とうがその決して無くなったり忘れられるものではない。
自分自身日々の生活の中でやもすると過去の記憶になりそうなあの震災。明日でちょうど2年となる今日今一度振り返り、自分もがんばらなくてはと思う。